第二の池上彰さん!?学ぶことの楽しさを再認識した、『人生を面白くする 本物の教養』
「教養」というと、ものすごく広いテーマだし、固くて難しそうな印象を受けます。
それでもこの本を「面白そう。」と思って手に取ったのだし、せっかくお金を出して買ったのだから読まなきゃ損だと思い、自分が興味を持てそうな部分から読んでみることにしました。
まず、第9章、「英語はあなたの人生を変える」から。
私は今英語を勉強しています。それは少し仕事で必要なのと、英語のサイトや歌詞などの意味がわかるようになりたいという理由からです。
誰から強要されているわけでもないので、今日やめたって全然構わないのです。
だから時々、「なかなか記憶が定着しないし、こんなことやっていて意味があるのかな。」と不安になります。
この本に書かれた内容の中に、特別自分にとって有用な情報があったわけではありませんが、「英語を学ぶことは無駄ではない」というメッセージだけはしっかりと伝わってきました。
何のために英語を勉強したいのか、その目的を何となくではあるけれど持っているのだから、迷わず続けることが大事だと、自分のしていることを後押ししてもらえたような気がしました。
次に第4章「本を読む」、第5章「人に会う」、第6章「旅に出る」です。
本を読むことの重要性は常に感じているので、第4章は楽しく読み進めました。
しかし、人に会う、旅に出るは私が苦手なことです。
人嫌いではないし、旅行記を読んだり旅番組を見たりするのは好きですが、自分のペースを崩されるのが苦手だという思い込みがあり、これらのことをすると、楽しい経験ももちろんあるのですが、どっと疲れてしまうので、自分から積極的に関わっていくことはしてきませんでした。
本から得られることだけが知識ではないということを頭ではわかっていながら、苦手なことは避けてきた私ですが、それはやっぱり勿体ないことかなと少しだけ思えるようになりました。
ここまで読むと、後はどんどん読み進んでいきました。
出口さんの知識の幅広さ視点の広さと豊かさは本当に素晴らしく、ちょっと自慢かな?と感じる部分もあったけれど、持論の裏付けが明確なのに押しつけがましくないところが好感が持てたし、わかりやすかったです。
また、世界及び日本の時事問題にも多くのページを割かれてありました。
私は政治・経済・社会問題に関することは、苦手意識が先に立ってしまい、それらについて知ること、考えることを避けてしまうのですが、これらに関してもわかりやすく書かれてあり、この本に書かれた内容だけでは物足りず、もっと読みたいもっと様々な事例について解説してほしいと思いました。
このような政治・世界情勢などについて分かりやすく解説する方と言えば、池上彰さんを思い浮かべる人が多いと思いますが、出口さんは「第二の池上彰」と呼んでもいいのではないでしょうか(*´ω`*)
知らなかったことだらけでしたが、自分が知っている知識の理由付けがされていて、本当に多くの「腑に落ちる」体験を、この本1冊でさせてもらいました。
この「腑に落ちる」ということの重要性を出口さんは強調しています。
ネットで調べれば簡単に答えが得られる現在、1つの答えを聞いて分かったつもりになるのではなく、きちんと自分の頭で考えて納得することができるかが重要だということです。
本当に自分でよく考えて納得できたとき、私たちは「腑に落ちる」という感覚を抱きます。
人間が意欲的、主体的に行動するためには、「腑に落ちている」ことが必須です。
腑に落ちていることが行動の原動力になると言っているのです。
「するべきことはいっぱいあるし、落ち着いて一つの問題について考えていられないよー。」と思いがちですが、これからの時代は、簡単に手に入れられるようになった、莫大な量の情報や知識をインプットするだけでは不十分です。
アウトプットすることでより深く理解できるし、他人との差別化が図れます。そしてその為に、自分の頭で考える訓練をすることがより重要になってくるかもしれません。
学び始めるのに遅すぎることはない。
これからの自分の可能性を感じ、わくわくした気持ちにさせてくれる本でした。
最後にもう一つ、「第二の池上彰さん」とも言える出口さんには是非、世界情勢・政治のことなどを分かりやすく書いた本を出してほしいです(´艸`*)