『英語上達完全マップ』~英語の習得に近道はないけれど、効果的な方法はある~
◆日本で英語は習得できるか
森沢洋介氏の著書といえば、「瞬間英作文シリーズ」が有名で人気があります。
私は仕事で英文メールを書く機会があるので、自分で英文を作る能力を身につけるためにも欲しいと思っている本の一つです。
(今は翻訳サイトも利用して簡単なやりとりはしていますが、かなり怪しい文章なのだろうと思っています…(+_+))
私は仕事以外でも、「とにかく英語ができるようになりたい!」と思い、ここ1年間インターネットサイトやアプリ、文法本、単語本などを利用して様々なやり方で英語学習に取り組んでいます。
でも、果たしてそれらの学習は本当に役立っているのか、無駄なことをしていないだろうか、もっと効果が得られる勉強法があるのではないかと、疑問を抱くことも多々あります。
社会人で英語を学び直そうとしたときにまず思い浮かぶのはTOEIC受験です。
一定のスコアが課せられる企業も増えたこともあり、仕事に直結する英語学習といえばTOEICで、書店に行けば数多くのTOEIC本がずらりと並んでいます。
私もTOEIC受験を目標として勉強を始めたのですが、(スコア目標は設定していませんでした)それで果たして私の目指す「伝わる英文メールがすらすら書ける」という目標が達成できるのだろうかという疑問もありました。
それに、できれば観光地などで外国人に話しかけられたとき、簡単な会話くらいできたらという思いもあります。
そこで手に取ったのが、総合的に英語学習法を学べる『英語上達完全マップ』でした。
英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法
- 作者: 森沢洋介
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
- 購入: 56人 クリック: 1,306回
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結論からいうと、この本は私が知りたかったことをほぼ100%教えてくれました。
同時に、何となく疑問に感じていたことも解決してくれました。
まず、英語学習に対する幻想を取り払うべきだと森沢氏は言っています。
例えば留学者の実態を明らかにすることで、母語でない英語のシャワーをただ浴びるだけでは、英語力は身につかないとことがわかります。
母国語と同じやり方で第二言語を身につけることは不可能であり、
「習うより慣れよ」、「英語は使って上達する」というのは、幻想なのです。
それは即ち英語力は日本で身につけることができるということにもつながります。
これは私にとって大いにやる気をアップさせてくれるものでした。
◆自分のレベルと目標を知る
まためざすレベルというものが分かりやすくレベル1~7に分けて説明されています。
ネイティブと殆ど変わらないレベルを7としていて、筆者は自らをレベル6と言っています。
海外での仕事経験もあり、日常会話にも困らないレベルであっても、レベル6だというのです。
ちなみにレベル2で大学受験時代の英語偏差値が70超え、英検2級、TOEIC400~500点くらいだといいます。
私は残念ながらレベル2にも満たないようです(ノД`)・゜・。
(片足くらいは引っかかっていると思いたいですが…)
レベル3はTOEICだと600点超えで、コミュニケーションの用に足る英語力の入り口だそうです。
「いいなー。英語がぺらぺらで」などと羨ましがられるほどの能力はついているレベルなので、私はまずここを目指したいと思います。
「英語ができるようになりたい」といっても、その目的は人により様々です。
自分の目指すレベルに向けて頑張ればいいという指標を示してくれたことで、英語学習に対するハードルが少し下がったように感じました。
◆トレーニング方法の抜粋
実際の学習方法は、初期だと中学レベルの英語から始めて、聞く・話すの反復学習がかなりの回数求められます。
実際にやってみると、内容が簡単なので理解できずにつまずくということはありませんでした。
さらに、何度も反復学習するので、最初に英文を見たときより最後は滑らかにリーディングできるようになっているという効果を実感できました。
簡単なことの繰り返しにより、「自分はできる」という成功体験の積み重ねにより英語学習が楽しくなるのではないかと思います。
ただ、本で推奨されているように文節でポーズを入れたテープを作るのは時間も労力もかかり大変です。
私はその都度CDを一時停止にして切り抜けました。
すぐ始めたいけど面倒なのはちょっと…という方には、この本の発行後に「音読パッケージシリーズ」のCD付本も出ているので、そちらを利用するのがいいかもしれません。
また、英語学習を初めたときにつき当たるのが、英単語の壁だと思います。
久しぶりに英語学習をすると忘れてしまっている単語が多いことに加えて、ちょっとレベルが高いテキストを使うと知らない単語のオンパレードで一気に学習意欲を失ってしまいます。
そこでまずは語彙力をアップさせなければと、単語学習を始める人が多いと思います。
取っつきやすいし、勉強しているという実感も得やすいし、勿論幾つかの単語も覚えられます。
しかし、この本では、単語学習は「ボキャビル(強化)」と称して、基礎的な英語トレーニングをある程度積み、その過程で覚えることのできる基本単語を強化する目的で、集中的に取り組むものだとしています。
会話も、「英語は使って覚えよう!」というのは乱暴な話で、しっかりと基礎学習に取り組んだうえで少しずつトレーニングを積んでいくべきだと言っています。
英会話スクールに通うのであれば少人数クラスを選び、目的意識を持ち、会話のイニシアティブをとることで、力がつくのです。
簡単にこの本で紹介されている英語学習法を紹介してきました。
実際にこれらのトレーニングを積んで英語力をアップさせた3人の実例はとても参考になりました。
3人のレベルは違っていますが、やはり語学の習得に近道はないのだと実感すると同時に、やり方さえ間違っていなければ短期間でこれだけ英語力を高めることができるのだという励みにもなりました。
各トレーニング毎のお薦め教材も多数載っています。
この本の出版年が若干古いため新しい本は載っていませんが、(著者の「瞬間英作文シリーズ」や「音読パッケージシリーズ」も載っていません)基礎力を養う為の教材は年月が経ってもそう変わらないと思います。
この本を読むことで目指すゴールと道すじがはっきりし、英語学習のモチベーションが上がりました。
それほどお金をかけなくても、日本にいても英語が習得できることがわかったことも収穫でした。
あとはトレーニングするのみ!
頑張ります(=゚ω゚)ノ
長文を最後まで読んでくださり、ありがとうございます(*´ω`*)