『筋トレをする人が10年後、20年後になっても老けない46の理由』
2016年、様々な言葉が流行しました。
流行語大賞へのノミネートはなりませんでしたが、その一つに
「美腹筋」があります。
芸能人が鍛えた自分の腹筋をインスタグラムで投稿したことがきっかけで、一般の人も多く腹筋写真を投稿するのが流行りました。
腹筋といっても、バキバキに6つに割れているというようなものでなく、お腹の中央に1本すっと筋が入っている状態を特に美腹筋とよぶようです。
これまで筋トレと聞くと、アスリートやボディービルダーの人達がするようなイメージだったのが、美しさを維持するための習慣として注目されたことは画期的だと思います。
さて、『筋トレをする人が10年後、20年後になっても老けない46の理由』は、筋トレの必要性と日々の筋トレの方法を書いた本です。
タイトルは最近実用書でよく見る「~のための○○(数字が入る)の方法・理由」というもので、「べただな~、手に取ってもらいたい感いっぱいだなあ。」と感じました。
しかし読み始めるとその心配は無用のもので、また失礼なことを考えていたと反省しました。
恐らくこの手の本を手に取る人は、これから初めて挑戦しようと考えている人、
あるいは以前挑戦したことがあるが続けられず挫折し、再びあるいは三度挑戦しようと考えている人です。
そして、筋トレの必要性は既に十分感じている と思うのです。
筋トレやストレッチの方法が書かれた書籍や数多く出版されていますし、テレビ番組でもよく紹介されています。
この本はそれらに比べるとほとんどが文字で構成されていますし、カラー写真もありません。
ただ、筋トレの方法を図解したイラストが数点あるのみです。
ビジュアル重視の人にはちょっと敬遠されてしまいそうな本です。
この本は筋トレ方法の解説書ではありません。
なぜ、筋トレが必要なのかということを徹底的に分析し紹介した本なのです。
ある部位の筋肉を鍛えるのが良いということを1つ挙げたら、その理由は何か、またそれをしなかった場合どのような不利益が起こるのかを、タイトルにある通り、10年後20年後の実態まで述べていきます。
かなり厳しい現実なので、筋肉量が減るだけでこんなにも不利益なことが起こるのか…と愕然としました。
しかし、何度もあらゆる角度から手を変え品を変え筋肉を鍛える必要性を説かれることにより、何となくわかっていながら運動を避けてきた自分を戒めなければという思いが段々と沸いてきました。
でもそれは「将来寝たきりになるのは嫌だ」というようなネガティブな感情ではなく、筋肉量は今からでも増やすことができる、年齢に抗うことができる唯一の臓器だということに興味を持ったということが大きかったからと言えます。
勿論トレーニングを開始して効果がでるまでには数か月かかるようですが、筋トレをすれば確実に筋肉量は増える(但し増え幅は年齢により異なる)という太鼓判を著者は押しています。
何事も続けるためにはしっかりとした理由が必要です。
「なぜ、それをするのか」
という柱がしっかりしていなければ続かないのが当然です。
私はこの本で、「筋トレはしないよりした方がいい」という考えから、「筋トレはしなくてはならない」という考えに変わりました。
そして、暇がないからできないというのではなく、筋トレをする時間を見つけてしたいとまで思えるようになりました。
実際、この本に載っている筋トレ&ストレッチは本当にシンプルで、種類も少ないので覚えやすく、続けやすくなっています。
著者は筋トレだけではなく、日常的に運動することも薦めています。
人は立っている時に一番バランスがとれるようになっていることもあり、じっと座っているだけの生活は案外しんどいものです。
軽めの運動をした後は、体も爽快ですが頭もスッキリし、やる気も満ちてきます。
著者は、
筋肉は人生を動かす
と言っています。
ちょっと大げさなようですが、そうかもしれないなと私は思いました。
自分に甘く自己管理ができていない部分を見直し、有意義な人生を送っていきたいという思いが湧いてきます。
筋トレをする人が10年後、20年後になっても老けない46の理由
- 作者: 久野 譜也
- 出版社/メーカー: 毎日新聞出版
- 発売日: 2015/05/15
- メディア: 単行本
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