keronote’s blog

本の紹介、英語学習の記録を中心に、PC・スマホ関連、日々の生活のお役立ちネタも交えながら色々と書いていきます。少しでも楽しんでいただけたら、また何かの役に立てれば幸いです。

LINEを生んだNAVERの企業哲学

 

 

LINEを生んだNAVERの企業哲学

LINEを生んだNAVERの企業哲学

 

 

▶日本発のSNSサービス

 

■LINEの誕生
LINEは今や、友達同士、仲間同士、果ては学校から保護者の連絡の手段にまで利用されているアプリです。(本の紹介から外れてしまうので、その善し悪しについてはここでは触れないでおきます。)
私もその機能を使いこなせているとはいえませんが、LINEユーザーの一人です。

 

しかし意外にもLINEのリリースはたった4年前の2011年、東日本大震災がその誕生のきっかけだったとあります。
震災時にメッセンジャーアプリのカカオトークが重要な役割を果たしたことから、同様のアプリの必要性を感じ、震災からわずか3か月後のスピードリリース。
そして、同年スマホユーザー急増したことと相まってLINEは爆発的なヒット作となりました。

 

そのLINEについて、私は以前何かの記事か投稿で見て、韓国で作られたものだと思っていました。
以前からLINEのキャラクターであるブラウン、コニ―などのイラストが日本的でない(欧米的でもないのですが)という感じがしていたので、なるほどそうだったのかと納得していたのです。

 

ですがこの本を読み、LINEの親会社は韓国のNAVER社ですが、LINEの開発そのものはNHN日本法人が行ったということを知りました。
韓国で普及していたサービスを日本へ輸入したのではなく、純粋に日本で開発されたものだったということは驚きでした。(ちなみにキャラクターのイラストは韓国人イラストレーターによるものです)

 

■NHN社とは
NHN社がどのような企業なのかというと、
NHN(Next Human Network)2000年にネイバーコム社とハンゲームコミュニケーション社が合併してできた企業で、NAVERは韓国で圧倒的シェア(70%)を誇るインターネット検索サービスです。
さらに2003年から10年連続韓国検索ポータルサイトのトップに君臨しているそうです。

検索をかけるとかなりの確率でヒットする、”NAVERまとめ”というサイトがあります。
そのサイトの運営をしているのが、現在のLINE株式会社(2013年4月1日 NHN Japan株式会社より商号変更)です。


■LINEはどこへむかうのか
LINEは外部からのコンテンツ、サービスの提供を認めるが、自社でもゲームやサービスを積極的に開発しています。
その為、アップデートをする度に新しいサービスが増えているような印象を受けます


まさに、”LINEによって「国内企業」から「グローバル企業」へ。「PCベースのウェブ企業」から「スマートモバイル企業」へ”変革と成長をを続けている企業です。
いち早くPC向けのサービスから、今後も増加が見込まれるスマートフォン向けのサービスへと転換を図ったことが、LINE社の成功につながったのです。

 

LINEは配信開始からわずか1年7か月で1億ユーザー突破という快挙を成し遂げています。(Facebooktwitterは4年弱かかっています)
その要因として、同じSNSサービスでありながらFacebooktwitterとうまく住み分けができていることが考えられます。
Facebookにはない匿名性や、スタンプの配布・送信などといった他のSNSとの差別化が広く普及することになった要因の一つです。

 

■元気な企業・成長する企業とは
LINEというヒットアプリを生み出した要因は震災という不可抗力的なものに加えて、そのような新しいものを生み出すことを後押ししてくれる企業の環境というものも重要であったようです。

 

”人に投資し人を大切にする企業こそが、偉大な企業になれる”

 

という創業者の考えが企業方針の根底にあり、経営陣は働きやすい環境整備をめざしました。
それは本社が移転する際、従業員に最高級の椅子を用意したというエピソードからもうかがい知れます。
働きやすい魅力的な職場環境を整えることで、自然と優秀な人材が集まり、育っていくという良い循環が生まれます。

 

また、濃い人間関係(韓国的)を基礎とした濃い仕組みづくりをしているといいます。
”会話と意思疎通で問題を解決していくのがNHNのやり方であり、内部で問題解決できなければ、顧客との問題など解決できないとNHNは考えている。”
といったように、一人一人が問題意識をもち、徹底的に納得がいくまで話し合うのです。


「人」を大切にし、「人」の幸せを願う企業・サービスこそが生き残り、成長していくのだと感じた一冊でした。


<まとめ>
企業の成長に必要なことは、
・人を大切にすること
・コミュニケーションを大切にすること