keronote’s blog

本の紹介、英語学習の記録を中心に、PC・スマホ関連、日々の生活のお役立ちネタも交えながら色々と書いていきます。少しでも楽しんでいただけたら、また何かの役に立てれば幸いです。

安産祈願に、阿伏兎観音~磐台寺に行ってきました。

こんにちは、オフィスけろです。

 

今回私は、安産祈願(私のではありません

(*´з`))に、阿伏兎観音(あぶとかんのん)

へ行ってきました。

 

近くの神社でもよかったのですが、

「できれば、よりご利益がありそうなところで祈願したい!」と思い、

「広島」「安産」のキーワードで検索すると、ヒットしたのがここでした。

 

「こんな近くに、有名なスポットがあったなんて!!」

 

これまで安産祈願・子授け祈願などをしたことがなかったので、

阿伏兎観音がそのようなご利益がある場所として有名だということを、全く知りませんでした。

それだけでなく、観音堂は海に面して建っているため、

航海の安全祈願所としても信仰されているそうです。

 

福山市沼隈町にある阿伏兎観音は、自宅から車で40分程のところにあります。

駐車場は乗用車4台程のスペースがありますが、

もし、満車だったとしても、200mくらい戻れば森林公園の駐車場もあるので、

困ることはないだろうと思います。

(マイクロバスなどで来られる団体客の方は、そちらに停められていました。)

 

駐車場から南東へ150mくらい歩くと、その先が磐台寺です。

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拝観料、100円(中学生以上 ※小学生は50円)を払い、中へ。

私は朝10時過ぎに訪れたのですが、駐車場からお寺へ向かう道すがら、

お参りを終えた方とすれ違ったものの、

中でお参りされている方は誰もいません。

 

ひっそりとした佇まいで静かにお参りできたのはよかったのですが、

どこへ行けばいいのか、どうお参りすればいいのか分かりません。

人目はありませんでしたが、もし誰かに見られていたら、行ったり来たり

ちょっと挙動不審な人だと思われたでしょう(;´Д`)

 

よく分からないまま、境内の一角に置いてあったロウソクに火を灯し、

お線香を立てました。

その後、手水場でお清めをし、いざ、朱塗りの観音堂へ!

 

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急な階段を上りきると、そこには「土足禁止」の看板が。

いそいそと靴を脱いで上がり、数歩進んだところで、

立ち止まってしまいました。

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瀬戸内海が一望でき、まさに絶景!!

 

でも、怖すぎる………。

そう、私は高所恐怖症なのでした…。

欄干が腰より低い上に、板張りの床は外側に向かってやや傾いているのです!

 

せっかく訪れたにも関わらず、お堂を一周するどころか、

ひとつも角を曲がれないまま、すごすごとへっぴり腰で引き返しました。

 

「でも、高所恐怖症の自分にしてはよく頑張った!」

と自分を褒めつつ、登った階段を半分ほど降り、

観音堂よりさらに南東へいったところにある、石灯籠(?)まで行きました。

 

ここに彫られているのが観音様なのかどうか、よくわからなかったのですが、

石灯籠側から観音堂を見上げた景色は圧巻でした。

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その素晴らしい景色を何枚も写真におさめ大満足でしたが、

それにしても、一体どこで安産祈願をしたらいいのだろう…

という疑問が。

 

私は瀬戸内の絶景写真を撮りに来たわけではないのです!

 

「もしや、お堂のあの角を曲がらなくてはいけなかったのか!!」

愕然とする私。

でも、それ以外考えられないのです。

 

もう一度勇気をふりしぼり、海側は絶対見ないように、壁に体をくっつけるようにして角を曲がると…

 

ありました!!

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噂のおっぱい絵馬が沢山奉納してあります。

手作りのものが多く、瀬戸内の絶景と肩を並べるくらい、圧巻です。

頑張ってここまで辿りつけたし、ここにお参りすれば、安産は間違いないという、

強いパワーを感じることができました。

 

私は手作り絵馬は持参していなかったのですが、

市販のおっぱい絵馬も沢山奉納されています。

「お参りするからには絵馬も奉納したいけれど、

これは一体どこでいただけるのだろう…。」

 

仕方ないので再び入り口まで戻ると、拝観料を払った部屋の角を曲がった側に、

お守りと絵馬をいただける窓口(授与所)がありました。

前しか見ていなかった私は、全く気付かなかったのでした(+_+)

 

こちらで500円を収め、絵馬をいただきました。

裏に祈願を書くのですが、その際立体になっているおっぱいが邪魔にならないよう、

小さな木箱を貸して下さいます。

そこへ絵馬を裏返しにすると、安定した状態で絵馬に字がかけます。

小さな心配りがとても嬉しかったです。

 

さて、三度目の正直で、ようやく絵馬を奉納し、無事安産祈願を終えることができました。

 

安産のお守りは、通常の形のお守りもありましたが、(ピンクでとてもかわいい!)

犬のマスコット型のお守りを買いました。

おくるみに包まれているようで、とても可愛らしいです。

色は赤・青(紺)・黄がありました。

 

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母子ともに無事に、元気な赤ちゃんが生まれてきますように!

 

駐車場に戻る頃には、おじちゃんおばちゃん20名くらいの団体さんがいらっしゃいました。

人気の景勝地を右往左往しながらも独り占めできて、得をした気分です。

 

とても穏やかな気持ちになれたし、

何だかパワーがみなぎってきて、何でもできる、うまくいく!

そんな気持ちになれる場所でした。

 

安産祈願でなくても、ぜひ訪れてみてほしいです!

でも、高所恐怖症の人はちょっと覚悟が必要ですよ~(#^.^#)

 

www.fukuyama-kanko.com

やる気を出す!続けられる!『のうだま やる気の秘密』

■集中力が続かない…

 

最近、集中力が続かないことに悩んでいます。

もともと飽きっぽい性格だとは思っていましたが、

単調な作業をしていると、肩や腰が痛くなるのが気になり、

すぐに別の事がしたくなります。

 

それが許される状況なら構わないのですが、

仕事など、どうしてもやり続けなければならないとき、

「集中力が切れたからや~めた!」

という訳にはいきません。

 

それどころか、最近では好きなはずのことさえ、

長時間続けるのが苦痛に感じるようになってきたのです…。

 

これは、マズい!!

 

同じ姿勢でいるのがキツクなってきたのは、齢をとり、

また運動不足で筋力が低下したからかもしれません。

でも、それを差し引いても、今までのように何かを取り組むということに対する

ワクワク感が減ってきているように感じるのです。

まるで生ける屍のような私…( ノД`)

 

若くはないけど、人生80年と言われるこのごろ、

まだこれから先の道のりは長いのに、こんなことではダメだ…。

そう思うと益々、自分のふがいなさに打ちひしがれてしまうという悪循環。

 

プライベートの時間はともかく、仕事に支障を来してしまってからではまずかろう!

そんな訳で、集中力を高める方法について書かれた本はないかと探してみました。

 

数冊、それらしき本をパラパラと読んでみると、

体をほぐす、瞑想をする、香りの効果で集中力を高めるなど、

様々な方法が書いてありましたが、どれもピンときませんでした。

そもそも、何かを始める前にわざわざ新しい何かに取り組むこと自体が面倒です。

(なんたるナマケモノ…)

いくら成功例を並べられても、自分は三日も続かないだろうというのが、

目に見えています。

 

ハウツー本を読んだって、飽きっぽい性格はどうしようもないし、

集中力が続かないのが私なのだと諦めかけていたとき、たまたま手に取ったのが、

『のうだま やる気の秘密』です。

  

のうだま1 やる気の秘密 (幻冬舎文庫)

のうだま1 やる気の秘密 (幻冬舎文庫)

 

 

 ベストセラーになった上大岡トメさんのイラストがたっぷりで、読みやすそうだったのと、

私の出身県(山口県)在住というところに勝手に親近感を覚え、

読んでみることにしました。

 

淡蒼球にスイッチを入れる。

 

この記事を書いてまず驚いたのが、見出しに「たんそうきゅう」と入力して

変換すると、一発で「淡蒼球」と出たことです。

私はこれまで、聞いたこともない脳の部分の名前だったのですが、

一発変換されるということは、結構スタンダードな部分なのだという事実に衝撃を覚えました。

 

それはさておき、この淡蒼球とは、

人がやる気になっているとき、活性化している部分なのだそうです。

そしてこれは、心臓や肺を動かすのと同様、自分の意志では動かせないので、

そのスイッチを入れてやる必要があります。

 

■4つのスイッチ

スイッチは4つあります。

・スイッチB[Body](カラダを動かす)

・スイッチE[Experience](いつもと違うことをする)

・スイッチR[Reward](ごほうびを与える)

・スイッチI[Ideomotor](なりきる)

 

具体的な取り組みに方法については、

16通りのやる気のスイッチを入れる方法が書かれていて、

どれも、簡単にできることばかりです。

・同じ時間にやる

・カタチから入る

・図々しい妄想をする

・気が乗らなくても、とにかくその場に行く

など~。

取り組み方のちょっとした工夫や、考え方の角度を変えてみる方法で、

飽きっぽい私でも、あの手この手でやる気を引き出し、

持続させることができそうな気がします。

 

「自分でもできそう」

と思えたことは、大きな一歩でした。

 

とにかく、じっとしているだけではやる気はわいてきません。

“やる気は自分からむかえに行かなくてはならない”のです。

 

■ちょっといい話!?

メインの4つのスイッチの話の他に、私が気に入った内容があります。

それは、「脳は頭の中に閉じ込められているので、外の様子がわからない。

だから、刺激を与えてやる必要がある」という文章と共に添えられた、

暗闇でポツンと寂しそうにしている脳のイラスト。

これを見て私は、

「私の脳よ、一人ぼっちで退屈させてごめんね!!」

と胸を痛め、奮起したのです。

「私は私の感情に捉われすぎて、脳の気持ちになって考えてあげられてなかった。」(反省)

 

脳よ!もう寂しい思いはさせない!

私は小さかったり大きかったり、沢山の夢や目標の実現のため、

体を動かし、継続し続けることを誓う!!

 

「無理せず少しずつ続けよう」というメッセージも添えられ、

ゆるく楽しく挑戦してみようといった雰囲気の本にも関わらず、

とても熱くなってしまった私なのでした(;´∀`)

『おかえし』~喜んでもらえるってサイコーだ!~

こんにちは、オフィスけろです。

唐突ですが、誰かに喜んでもらえるのって嬉しいです。

 

今私は、お金がかかることは無理ですが、

自分の意志で何でもしたいことができるだけの時間があります。

いわゆる自由の身なのです。

 

何をするのも自由。

何かをしないのも自由。

何を食べても

どこへ出掛けてもいいのです。

 

うらやましいと思う人もいるかもしれませんが、

多くの人は、

「つまらなさそう」

「寂しそう」

「かわいそう」

と思うのではないでしょうか。

 

その通りです。

 

ひとりの時間があれば、

あれができるのに、これもできるのにと思っていたのに、

1人の時間というのは、意外に集中できないものです。

それが自分の為にすることであればなおさらです。

 

例えば、自分を磨く、自分を向上させることってとても大事だと思います。

でも、何となくそのことについて罪悪感を抱いてしまいます。

それは、たぶん同じ年代の人の多くは、子育てという

自分以外の人の為に時間を費やしていることに対する、後ろめたさがあるからなのだと思います。

 

もちろん、誰からもそんな指摘を受けたわけじゃないので、

私の考えすぎなのだろうと思います。

でも、誰かのためになっていることをできるのは、

とても貴重で素晴らしいことなのだとこの頃気付きました。

 

交友関係の広くない私ですが、時々お菓子やパンを作ってプレゼントすると、

喜んでもらえます。そして、

「ありがとう。」

「おいしい。」

「カワイイ!」

「すごいね。」

など、沢山の言葉をもらえます。

 

自分に声をかけてくれるということ、

自分がしたことに対して反応してもらえるということで、

自分の存在を認めてもらえたように感じることが、とても嬉しいのです。

 

喜んでもらえること

褒めてもらえることに、幸せを感じます。

 

この齢になると、なかなか褒めてもらうということがなくなるので…。

 

だから、私も人のいいところを沢山みつけて、

たくさん褒めたいと思うのです。

自分がしてもらって嬉しかったことは、お返ししなきゃなのです。

 

きっと嫌な部分の方が、目についたり印象に残ったりすると思うのですが、

角度をちょっと変えてみて、

いいところを見つけることができたら、

きっと自分にとってもプラスになると思うのです。

 

おかえしの輪、やさしさの輪を、

自分から作り出せたらとっても素敵!

 

そんなおかえしのストーリーが絵本にあります。

最初は、「そこまでしなくても…。」と思ったのですが、

何とかして相手を喜ばせてあげたいという純粋な気持ちに気付いたとき、

ほっこり温かな気持ちになれました。

言葉の繰り返しも楽しくて、お子様への読み聞かせにもぴったりですよ(*´▽`*)

 

おかえし (こどものとも傑作集)

おかえし (こどものとも傑作集)

 

 

 

 

切っても切っても金太郎飴クッキー♪

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暖かくなり、バターが扱いやすくなったので、アイスボックスクッキーを作りました。

 

フードプロセッサーがあれば、1cm角に切ったバターを冷えたまま使えますが、

ない場合は、「バターをクリーム状に練る」という工程が、ぐんとやりやすくなるこの時期はおすすめです。

 (でも、型抜きクッキーは生地がだれやすいので、もう少し涼しい時期がいいかもしれません。)

 

という訳で、この時期におすすめなのが、

アイスボックスクッキーです。

生地を作ったら棒状にまとめ、冷蔵庫や冷凍庫で1時間程度冷やします。

あとは、それを5~7mm厚に包丁で切って天板に並べて焼くだけなので、生地がだれにくいのです。

 

さらに、いろいろな模様が出るように成型すれば、切っても切っても同じ模様なので、切る度に感動を覚えます。

まさに金太郎飴的なクッキーなのです!

 

かわいいクッキーといえば、型抜きクッキーにアイシングやチョコペンでデコレーションするのが定番です。

でも私は、チョコペンの扱いが苦手。

いつも途中で固まってしまい、半分以上無駄にしてしまいます。

アイシングも、水の量が1滴増えるかどうかで固さが変わるので、調整が難しい。

 

なので、クッキーをデコレーションするのは諦めていました。

味が良ければそれでいいじゃないか!

と思っていたのです。

 

でも、インスタ最盛期の今、魅せる食べ物がもてはやされています。

食べ物で遊ぶなんて…と眉をひそめていたのは昔の話。

もちろん、今でも食べ物を粗末にしてはいけないことに、変わりはありません。

遊ぶのではなく、遊び心をプラスしているのです。

 

私は結構面倒くさがり屋で早く完成させたい気持ちが大きく、お菓子はシンプルなものを作るのが定番でした。

 でも、作ったお菓子を周りの人におすそ分けしているうちに、

もっとインパクトのあるものを作りたい!

と思うようになりました。

 

この歳になると、なかなか褒められるということがないのですが、

生地を切っていくときの爽快感、

完成したときの満足感に加え、

プレゼントした人の歓声と笑顔。

最近はこれを求めてお菓子作りやパン作りを楽しんでいます。

 

金太郎飴クッキーに初めて挑戦したのは、こちらの「赤ずきんとオオカミ」。

形はかなりいびつだし、全工程を終えるまでに4~5時間もかかってしまいました。

けれどその分、「カワイイ!」「おいしい!」「どうやって作ったの?」

という声を沢山もらえたので、挑戦した甲斐は十分ありました。

レシピはこちらを参考にさせていただきました。

cookpad.com

 

これに味をしめた私は、もっとみんなを驚かせたいな~、笑顔をみたいな!

と思い、金太郎飴クッキー第2弾に挑戦しました。

生地は「赤ずきんとオオカミ」を参考にしましたが、

デザインはオリジナルです。

 

形はイメージとは少し違ってしまいましたが、虹の(といっても、5色しか作っていません)各色の分量はほぼイメージ通りにできました。

生地の総重量は620gです。

このうち、白は約300g

着色は全て食紅で、

赤・・・95g

黄・・・80g(少し赤を足しました)

緑・・・55g(少し黄を足しました)

青・・・50g

紫・・・35g(赤+青)

※今回作ったものは、青みが強くでてしまったので、赤を多めにするといいかもしれません。

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しっかり発色させたかったので、食紅に同梱されている小さなスプーンに、山盛り5さじ以上入れました。

なので、食べると舌が青くなってしまいますが、ご愛きょう(*´▽`*)

ここは潔く見た目重視でいきましょう!!

 

1.こうして作った色生地5種を、幅20cmに伸ばして重ねていきます。

重ねるときに破れやすいので、ラップの上で生地を伸ばし、生地の上にそっとのせていくのがおススメです。

 

2.白生地の一部55g程度を、20cm幅の円柱状に伸ばして紫の生地の上に載せます。

(写真は薄く延ばしていますが、このあと丸めました)

この白生地を芯にして、少しずつかまぼこ形に形を整えます。

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3.残りの白生地を20cm幅に伸ばし、その上に2の生地をのせます。

隙間ができないように、白生地で2の生地を包み、巻き終りはつなぎ目が目立たないように、しっかりとじます。

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4.冷蔵庫で1時間冷やしたら、包丁で5~7mm厚に切り、天板にクッキングペーパーを引いて並べ、170度のオーブンで15分焼きます。

 

5.焼きあがったら天板の上で粗熱をとり、そのあとケーキクーラーの上でさまします。

 

6.完全に冷めたら、アイシングで雲を描いて完成!!

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包丁で生地を切る前に冷蔵庫で冷やしますが、

成型の最中も、生地がだれてきたなと思ったら、その都度冷蔵庫で10分くらい冷やしてください。

この作業が、金太郎飴クッキー作りに時間がかかる理由の一つです。

今回も3時間くらいかかってしまいました。

 

慣れたらもっと段取りよく、イメージ通りのものが作れるようになるかもしれません。次は何を作ろうか、考えてはワクワクしています。

 

今は梅雨。

本物の虹も見れるかな(*´▽`*)

 

 

『夜行』

もりみーの小説を久しぶりに読んだ。

 

といっても私は、これまでの著作は初期の頃の作品しか読んでいない。

それなのに、親し気にもりみーと呼ぶ。

これは私の脳内で既に、「森見登美彦=もりみー」というのが定着してしまっているからなので、仕方がない。

 

さて、私が知るいくつかのもりみー作品内では、めくるめく妄想世界が繰り広げられ、どこまでが主人公の妄想で何が事実であるのかその境界はあいまいだった。

現実と虚構(妄想)の境界線を、ふとした瞬間に見失ってしまう絶妙なバランス感覚が面白かった。

 

純粋でちょっとおバカな主人公たちが憎めないのが、『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』、『太陽の塔』だ。

そして祭りがキーワードになる作品に、

『夜は短し歩けよ乙女』、『宵山万華鏡』がある。

それらの作品とちょっと毛色が違い、「ちょっとおバカな主人公」を求めていた私がじっとりと嫌な感じを味わったのが、『きつねのはなし』だ。

ねっとりとした、暗い話だったように思うが、実はよく覚えていない。

申し訳ない。

 

残念なことに(?)今回の作品におバカな主人公的要素はなかったが、

現実と非現実の境界が曖昧なところに、

「ああ、これこそがもりみーなのだ。」

と、1人興奮した。

 

『夜行』のキーワードは、

「祭り」と「旅」という非日常だ。

 

「祭り」の生み出す熱気と頭の奥がしびれるような高揚感、何かが起こるのではないかという期待感と、

やはり何かが起こることを少なからず期待している「旅」という二つの非日常が合わさることで、非現実への扉は自然と開かれる。

 

いつの間にか生じていた日常とのズレ。

そのきっかけが、

理由が、

いつからかが

分からないから怖い。

 

漠然としたものを恐れ、理由を求めてしまう私は現実主義的すぎるのかもしれない。

きっと、目に見えるもの、体験したことに無理に意味付けする必要はないのだろう。

肩肘張らず、時にはあるがまま受け入れ、流されてみたいと感じた。

そうすることで違う世界と自分に気付けるかもしれない。

 

物事には必ず表と裏がある。

この本のテーマも夜と朝。

祭りで際立つのはその明るさと暗闇。

どれも対になっている。

どちらか一方だけでは存在し得ない。

 

表と裏といったとき、私は表が「正」のように考えてしまっていたのだが、

そういう考え方は間違っているのかもしれない。

 

どちらもそこに正しく存在する。

その事実を受け入れれば、

世界はもっと単純になり、

生きやすくなる。

 

 あるがままを受け入れ、

もっと楽しく

もっと楽に生きていきたい。

 

夜行

夜行